土曜夜の新宿東口から昭和の御代を覗く夜へ

何とも、国民のオモチャ時代のタモリが懐かしいネーミングの「豊崎由美アワー 読んでいいとも!ガイブンの輪 vol. 15 豊崎由美×青柳いづみこ
前回の一箱古本市で個人賞(賞品美味しく頂きました。)を下さった豊崎さんと、独創的なエッセイで大ファンの青柳さんのカップリングとあって、ワクワクと予約までして対談を拝聴してきました。仕事は通常通りなので、K氏との待ち合わせをK書店ガレージセールに設定したが、時間直前に夕立があってK氏からドトールに避難のメールが来ていた。取りあえず神保町で地下から表に出るともう、すっかり雨は上がり、ガレージセールもほぼ復帰していたので改めて店頭で待ち合わせて、取りあえず(別なお店で)軽食をとって夜に備える。時間は早かったがどんなアクシデントが発生するやもしれず、まず現場を確認する事になってジュンク堂新宿店を目指す。
幸い予定通り何事もないようなので、予約受付の確認をして、別行動。取りあえず洋書のコーナーをざっと見て特に買い物もなかったので、会場八階の売り場で地図を見る。あっという間に開場時間。K氏の電話にカフェまで来るように連絡して入場。いつの間にか会場は満杯の盛況である。
お二方が入場、挨拶もそこそこに本題のトーク、「音楽と文学」へ。そこで取り上げられた書名は、ルイス・シャイナー『グリンプス』 / フリオ・コルタサル『追い求める男』(『コルタサル短編集』)より / カズオ・イシグロ夜想曲集』 / クリスチャン・ガイイ『ある夜、クラブで』 / エルフレーデ・イエリネク『ピアニスト』 / レフ・トルストイ『クロイツェル・ソナタ』 見事に国も傾向も様々な作品が取り上げられ、おのおのの内容から、結構ディープな音楽の魔力と文学の密接な関係が語られる。素が旅行先で読みふけった青柳さんご自身の『音楽と文学の対位法』(中公文庫)についてのお話しが随所に通奏低音のように流れた、さらに傍証として奥泉光『鳥類学者のファンタジア』も飛び出し、素を喜ばせてくれた。
最後に意外なグラックと次回の対談者の紹介があって散会、サイン会となりました。
暫くぶりの新宿東口、土曜の夜の大混雑の中、三越の裏から新宿国際の裏にある不思議な居酒屋「千草」をK氏に紹介。ゆったりと贅沢な時間を過ごすも、後に陣取った妙な背伸びの兄ちゃんとお洒落なお姉さんのカップルが入ってきて居座り、ずっと続くあんちゃんの、魂胆が見え見えの迎合的な受け答えが本当に情けなかった。と思ったら、K氏もそう思ったらしい。帰宅してからK氏の開いたPCで古い歌謡曲やTV番組を見始めたら止まらなくなってしまった。懐かしかったなあ、「今夜は最高 藤山一郎編」。