5/7文フリ東京 初売情報 黒死館附属幻稚園 TRC カ59
幻想哲学小説「創造者」B6 132p 900円
今回の紹介作は、独の哲学者にしてアヴァンギャルド文学先駆者ミュノーナの作品です。
夢の中で出会った引き籠もりの中年男性と美少女が、現実の世界で偶然出会う。まるで天の配剤かのように見えたが、実は最初から彼女の叔父の企んだ実験の始まりであった。
なんだかワクワクするようなロマンチックな出だしなんですが、この奇妙な叔父さんとんだ食わせ物で、ひかれ合う二人を使って人間存在の最奥を極めるという、自分の哲学の実現を目指すのです。
最初は反発していた姪っ子も叔父と中年男の奇妙な神秘哲学談義に引き込まれ、ファウスト気取りの叔父さんが、建物ごと建造した最新技術を駆使した立体映像装置で、人間を至高の存在とする実験に協力することになるが……。
ここから先の驚異の展開は、是非お買い求め頂いたうえ、叔父さんの独りよがりの哲学談義をかいくぐって皆様の目でお確かめ頂きたいと思います。何故中年男が引き籠もりだったかの謎も最後に告白されます。
この奇想溢れる作品全編をアルフレッド・クービンが飾っております。
どうか皆さんお楽しみに。