「星の児」H・G・ウエルズ 通販開始です

第22回文学フリマ多数のご訪問ありがとうございました。
最後に残した大物、ウェルズの異色作「星の児 生物学的幻想曲 戦前『科学画報』小説傑作選別巻2」、通販開始致します。文フリ告知で既報の通り、初期のストーリー重視の作品とは大きく変わった作風になりました。掲載誌の事情で中断した初出に、未訳部分を絹山が今回補充して完結しております。
初期の名作「宇宙戦争」の反省を踏まえた火星人の精神的な地球侵略が書かれていますが、火星人の話題が中心でありながら火星人は一度も登場しません。ハラハラドキドキこそありませんが、円熟期を過ぎたウェルズのノラリクラリとした会話が主とした物語は、それなりに楽しんでいただけると思っております。


A5 156p 1000円 送料180円

ご注文はこちらへ。どうかよろしくお願い致します。

5/1 文学フリマ東京22 チ15 出展致します。

今回の新刊は「戦前『科学画報』小説傑作選別巻2 星の児 生物学的幻想曲」H・G・ウエルズの晩年作品です。昭和13年『科学画報』全9回掲載分(大平洋一訳)+未掲載の2.5章をあらたに訳出しました。
ウェルズということで、初期短編のしゃれたアイデアストーリーを期待される方には、ちょっと戸惑われる作品かもしれません。
当時の最先端の科学的知見「宇宙線」の人体への干渉を盛り込み、人類史の革新を予言したもう一つの火星人との「宇宙戦争」であり、ナチス台頭、独軍による英国本土爆撃の直前という危機的状況の中で書かれた異色作です。
われわれの調査では戦後翻訳された様子はありませんが、ウェルズのもつ観念的な面が如実に表れたもので、ある意味噴飯文庫的な見本といえます。
 A5 156p 1000円。
また、黒死館逍遥総集編CDROM、「黒死館学園入試問題集」、楽しい絵葉書集、虫太郎資料集ダクダク、戦前「科学画報」小説傑作選等、バックナンバー色々取り揃えてお待ちしております。今回もよろしくお願い致します。

会場は東京モノレール東京流通センター前下車。東京流通センター 第一展示場、十一時開場、十七時まで。

戦前『科学画報』小説傑作選別巻1通販幻稚園分完売致しました。

新刊「戦前『科学画報』小説傑作選別巻1」新刊通販のご注文受付は終了致しました。
多数のご注文ありがとうございました。六日以降は西荻窪盛林堂書房」さんへお問い合わせ下さい。また神保町の「古書いろどり」さんでも営業再開後、取り扱って頂きます。そちらもよろしくお願い致します。
内容はこちらでごらんください。

コミケ89 冬コミ1日目西よ15b黒死館附属幻稚園出展します。

お待たせしました。
冬コミ1日目西よ15b黒死館附属幻稚園 新刊は戦前『科学画報』小説傑作選別巻1です。未収録だった青柳将「冷凍埋葬会社」、木津登良「灰色にぼかされた結婚」収録。

青柳将は、本誌でなぜカットになったか納得して頂ける作品。噴飯文庫にふさわしい、いかにも青柳らしいものです。きっと今回も皆さんの期待を上回る出来です。
木津登良は、読み終わるのが惜しい佳作、那珂良二作として、重複を避けるために泣く泣く掲載を見送ったもの。今回も昭和初年のエログロナンセンスを科学の面から証言してくれる作品です。どうかお楽しみに。

虫本三冊

我が家では、小栗虫太郎、殊に「黒死館」関係書籍を、虫本と称している。大概は探そうと思って入手したものではなく、偶然中を見たら黒死館語彙が出てきて、びっくり、という場合が大半である。そんな中で、最近手に入ったものをごく一部の方にだけでもご紹介したいと思う。
「原始的民族の秘密講」H.ウェブスター 田崎仁義譯 大正四年 実業之世界社
この場合の講は、講義の意ではなく、原始的な結社をいう。何度も名前に惹かれてガッカリした、南洋諸民族の文化史だが、これは一級品だった。南方諸民族の通過儀礼とそれに伴う男子結社に関する研究書で、何しろダクダク結社の詳細な記述が各所に登場し、彼らの基本である、魔術的な結社について具体的な調査がされているのだ。残念ながら棕櫚糸時計の記述はなかった。
「東亰新繁昌記」服部誠一 大正十四年 聚芳閣
単純に表記を東京と読み違え、凡百のガイドブックだと思ったら大間違いだった。著者は「黒死館」命名の種本と称される「東京新誌」の発行者、服部撫松の本名で、編者三木愛花解説には作者の来歴とともに、当「東京新誌」の前後が書かれていた。この本は明治七年から九年に渉って書かれた漢文六冊の読み下し翻刻編纂本。今は見ること叶わぬ京橋(銀座)煉瓦石、築地異人館などの貴重な証言だ。
もう一冊は新しめ。
「大世界劇場 宮廷祝宴の時代」R.アレヴィン、K.ゼルツレ 円子修平訳 1985
祝宴プロデューサーとしての芸術家、とくにルネサンス期のヴァザルリを見たかったのだが、残念ながらそれはなかった。ところが、降矢木家創始のすぐせの母親、ビアンカの結婚式の詳細が語られていたのだ。ルネサンス宮廷の豪奢がよく書かれている。

東京文学フリマ21 出展致します。 11/23文フリ オ66

こちらでは、「黒死館学園入試問題集」が初売りになります。
問題集は、最高の参考書です。初級から上級まで、問題とその解説を見ているうちにみるみる理解力がつきます!!
「黒死館」はわからないと思っている貴方も貴女も、算哲や法水と遊んで見ませんか!! どうか手にとってご覧下さい。
詳細は 『黒死館学園入試問題集2015』 B6 84pp 600円 オフセット

 です。
また、黒死館逍遥総集編CDROM、楽しい絵葉書集、虫太郎資料集ダクダク、戦前「科学画報」小説傑作選等、バックナンバー色々取り揃えてお待ちしております。今回もよろしくお願い致します。
会場は東京モノレール東京流通センター前下車。東京流通センター 第二展示場2F、十一時開場、十七時まで。

第三回文学フリマ大阪に出店します

このところご無沙汰なblogですが、相変わらずのないもの探しの日々を送っております。何とか、第三章の大山を超えたところです。
すっかりお馴染みになりました、大阪に今回もお邪魔致します。
九月二十日(日)【黒死館附属幻稚園】( E-36) 十一時開場、十七時まで。
大阪初売りは「黒死館学園問題集2015」「戦前『科学画報』小説傑作選2,3」です。
絹山絹子畢生の問題集は必見です。問題挑戦も楽しんで頂けますが、解説が「黒死館」本文解読の副読本として最適だと思います。どうか手にとってご覧下さい。詳細はこちらです。
また、「戦前『科学画報』小説傑作選」の続刊も楽しい仕上がりになりました。こちらこちらもどうぞお楽しみください。
では、堺の会場で皆様をお待ちしております。