2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

我も浦山しく思ひ、來たれり

〈第二回 ズンドコ杯争奪 読んでみやがれ!感想文の会〉、意外や、K氏のお題はノンフィクション。『新編 江戸の悪霊祓い師(エクソシスト) (ちくま学芸文庫)』高田衛だという。著者名は岩波文庫版『江戸怪談集』などで、なじみではあるが、このタイトルだけ…

げんそうとかいき

今週の日曜日、二十二日はK氏の発案で「弥生美術館」と、東大散歩にいった。久しぶりの根津では地図を見てもまったく土地勘がわかず、K氏の道案内に頼りっぱなし。急な坂を上りながら、自分の思っていた方と反対に曲がって目的地に着いた。前を歩くおばさ…

二冊の拾いもの「超革命的中学生集団」ハヤカワ文庫SF1974/角川文庫1976 / 朝日ソノラマ1971刊 サンヤングシリーズ

吾妻ひでおの前は、永井豪だった。『馬子っこきん太』から『ハレンチ学園』までは、大人向けも含めて『COM』の頃から読んでいた。今では手もでないが青林堂版の自選傑作集『よくふか頭巾』はギャグ漫画史に残る名作だったと思う。中期以降は作風が変わっ…

幻の隣国 はだかの少女が乱舞する〈ピエール・ルイス〉の夢の国

『ポーゾール王の冒険』 ピエール・ルイス 中村真一郎(後半一部三輪秀彦)訳 世界大ロマン全集23 東京創元社1957 地図には載っていないかも知れないけれど、この国は〈何処にもない国〉ではないと作者はいう。桜の木の下でサクランボをつまみながら毎朝の…

一冊の生き残り

あづまひでおに夢中になり始めたのは月刊『プリンセス』連載の「おしゃべりラブ」だったろうか。もう『少年チャンピオン』連載の「ふたりと5人」は五巻までくらいが刊行されていたはずだから、七十七年頃だった。それ以来『幕の内デスマッチ』まで十年近く…