2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

紀田さんと荒俣さん 三十年の宿題

前回も書いた通り、その後、幻想世界にのめり込むようになったとき、その水先案内になってくれたのが、表記のお二人であった。お二人の編集された雑誌「幻想と怪奇」についてのエピソードを始め、書き出せばきりがない読者、享受者としての個人的な思い出が…

黒死館の昔

先日、これから「黒死館殺人事件」を読まれるという方から通販のお申し込みを頂いた。高校生の昔から何度も挫折を繰り返し、辞典作業を自分に科してやっと読み切ったすれっからしの落第読者に比べて、その方はなんと幸せかと思う。思う存分、その不思議世界…

追記 と改題

表題に使ったAの言葉の第一候補はAstounding〈アスタウンディング〉のつもりだった。草創期のSF雑誌名がまず頭に浮かんだからだった。ただ、いまさらそんな言葉を使ってもと思ったので今ならわかりやすいAmusementにしたのだが、今、録画してあったETV特…

なめざえもんのM.A.Z.E.(Mechanical Astounding of Zaemon Entertainment)

NHK教育のミニアニメ『ぜんまいざむらい』が、毎朝出勤前のお楽しみなのだが、先日のエピソード「なめざえもんのワナ」を見ていて、こんなイヴェントがあったら楽しかろうと思った。 タイトルは『カラクリ大江戸のすべて! 今明らかになる見栄城の秘密』…

千駄ヶ谷詣で 最終便 

『劇場の迷子―中村雅楽探偵全集〈4〉 (創元推理文庫)』 雅楽もの総集編四冊読了。『團十郎切腹事件』の入手が三月始めだったから、約半年で短篇作品が完結した。約半世紀に渉る雅楽の語りがたった半年で読めたわけである。その後の長い古本行脚の始まりと、…

素天堂のアンテナ 改訂作業

みなさま、いつもいつもご訪問有難うございます。 多分ご覧になっていらっしゃる方でも、ほとんどお気づきにならないと思いますがリンク・リストの改訂を久し振りに行いました。廃止、休眠されたサイトをリストから外し、移動したサイトは可能な限り復元させ…

また“あの”季節が……2

いつもいつも、薫りだけで終わってしまうあの季節なのだが、開花の遅かった今年、やっとこの近くの名所を撮ることができた。小名木川堤の金木犀である。 このお陰かどうかはわからないのだけれども、この一週間、周辺は気も狂わんばかりと形容される、あの薫…

機械の眼 或る映畫技師の手記ルイージ・ピランデルロ1916 ノーベル賞文學叢書s.11.1今日の問題社

現在では前衛的な戯曲家としての業績が評価されるピランデルロだが、その文学的な出発は詩人であり、小説家でもあった。この作品が雑誌に連載された一九一五年といえば、映画産業草創の時代、チネ・チッタはもちろんU.F.A.もU.A.もまだなかったころに、…

また“あの”季節が……

昨日こちらでは、明け方に強い雨が降った。幸い出勤時には止んだのだが、そのせいでかもしれないが、今年最初の“あの”薫りの洗礼を受けた。 いつも通る小名木川の橋を渡りきったその瞬間のことである。一瞬振り向いたものの、当然ながらその木の影など目にも…

エセ・ルナティーク番外編 少女マンガのBGM(ポップス編)1982.01

セーラ フリートウッド・マック 沙羅を英語読みすれば“セーラ”訳詞がないので、意味はよくわからないが、スティ−ヴィー・ニックスのけだるい声は深夜のお茶会にふさわしい。 魔女の季節 ドノヴァン 翼狩りの季節は、あの怖い魔女の季節。シタールの音色と高…

窓ROM

久々に、赤坂のIさん、いや、現状は戸田のIさんか。どっちにしろ元気そうに薩摩焼酎を飲みながらだという声を聞けて、ちょっとホッとした。現状は凄まじいようだが、進みつつあるということで、先は見えてきているようだ。そのトド氏と半年違いで新生児に…