It!s Sho-yu Magic!


昼に入った定食チェーン。今日は入りがいいと思っていたら、すぐ脇に母親と三人連れが座った。最初は気付かなかったのだが、下の男の子とは、どうも英語で喋っているようだった。聞こえる感じでは日本語のイントネーションも問題ないのだが、上の女の子がとったメニュウに対する反応がおかしい。
できれば、知らん振りをしていたいのだが、母親自体がどうしていいかわからないようだった。酒飲みのメニューなら何でもない事なんだが、娘のとったメニューが豆腐とミジンに刻んだおくら、納豆ととろろの組み合わせ。それを混ぜ合わせて、ご飯にかけた娘の反応が可哀想だった。当然である。どの一つにも味付けがなく、それをご飯にかけたってただの味のないドロドロだけだ。しかし、そのバイリンガルの母親は、その状況を理解出来ないようで、体にいいとか、栄養食とかいっているだけだった。
たまりかねた素天堂が横からその食べ物に醤油をかけるように、一言、声をかけた。どうやって食べていいのかわからない娘の気持ちと、それを解ってあげられない母親の戸惑いがその一言で解けたようで、娘がいう「ショーユ・マジック」という言葉が快かった。もしかすると、日本で育っていないのかもしれない母親と、その子にチョットお助けの気を贈ってあげられたのかもしれない。