絶品 Tristram Shandy-A Cock and Bull Story (2005)

sutendo2007-04-03

yahooBBTVの一局「シネフィル イマジカ」で放映された、まず日本では劇場公開不能な作品。
マイケル・ナイマンの音楽が、トリストラム(主人公で語り手)の受胎シーン!をはじめとする、この破天荒な作品の進行を心地よくサポートしている。この監督の他の作品を知らないのだが、この作品に限って云えば、音楽のせいか? 初期のピーター・グリーナウェイを彷彿とさせる印象。原作が、ストーリーの根幹を破壊した、小説の小説としていわゆる〈メタ・フィクション〉の元祖である以上、それを映画化すればその作品は〈映画の映画〉にならざるをえない。英国風の真顔のギャグが全編を貫いているのも、原作通りである。まさかと思ってみた作品が、こんな素敵な作品だったとは。エンドタイトルに並んで語られる、二人の主人公たちの対話が爆笑を誘う。