月を撮る 亀を撮る

浮世の風を避けながら、斜に構えて世を渡る。
ノラリクラリが信条の素天堂なのだが、外から襲ってくる環境の激変が、そうも言ってられない状態を作り出してくる。
逃げてばかりはいられないから、信条に反する行動をとらざるを得ないと、いくら素天堂でもストレスは発生する。
それなりの発散法が、K氏に買ってもらった携帯電話による写真撮影になる。
帰宅途中の上空の月(実際には月はこんなに大きくとれない。若干のインチキを含む合成写真である)。
久し振りにK氏と自転車で出かけた亀戸天神の亀。買ってきたみたいな上天気と、帰りがけのノンビリとする買い物で、体内に滞留する苦いストレスを、希釈して押し出す。
そんなわけで、見頃だった梅の写真より、やっぱり甲羅干しの亀の写真というわけである。