鳳明館の宵2008

やっとの思いで職場を抜け出し、都営大江戸線についたのが五時二〇分、会場に到着できたのが六時十分頃、挨拶もそこそこに同人売り場に入れて貰うが、よく考えたら、今回は予約していなかったのだった。にもかかわらず、shakaさんの案内で、いつもの部屋へ。同時にヴィンテージ・ミステリ・クラブの『クラシック・ミステリのススメ 上巻』が開店していたので、当然それを頂く。店を開くというより、それを読みふけっていたというのが正しかったりする。もしかすると、残部僅少が効いたのかなんと、第二号が二冊も売れた。最新刊も、もう一冊買って頂けた。
開会宣言の大広間、今回は若干広く感じたのは気のせいか。テーブルの周りを囲む様子が、まるで田舎の法事みたいという声が。いつものshakaさん相手の拍手攻撃で散会して、蔓葉さんの「春!桜!書評!」に参加するべく〈ヒノキの間〉へ。最初のうちこそ大森さんや日下さん、浅暮さんなど、プロの方を交えて書評論が繰り広げられていたが、中途から参加された杉江松恋氏による、キッチュの〈朝まで舐めてれば〉か、タモリの〈寺山修司〉かという、ミステリ作家声帯模写の芸達者振りに毒気を抜かれた状態で、盛況のうちに終了。
続いて、生まれて初めてのマークシート体験「ミステリ検定」。問題と、答案の順番を間違えるという、これが本物の受験であったら、一生の不覚となる間違いを糊塗しつつ、なんとか終了。問題自体はMISCONのページでアップされるそうなので省略するが、恥ずかしい答案用紙だけ公開する。強いていえば天藤真大誘拐』の初版版元とかピーター・ラブゼイの問題が正解だっただけでもよしとしたい。結構難しかった、というより、本当に基礎知識が欠けているのだなあ。

続いて「クラシック・ミステリ」の会場へはいると、もう既に次号のレヴュアーの勧誘の場となっている中で、細々と既読の海外ミステリ話を、彩古さん、石井さんとしていたような気がする。朝の早起きがたたって、もう起きていられず、寝部屋に戻ると、大森さんが先にいらして、何となく、清原なつの話などしつつ就寝。
朝も寝坊こそしなかったが、ボーっとした寝起きで閉会の言葉を聞きつつ、フクさんの「家に着くまでがMYSCONです」を後に退館し、小雨の中を帰路についたのであります。