ブレ・ストの乱暴者

といってもあの奇妙な色遣いが印象的な男色映画『ケレル』の話じゃない。
今回の新刊についての、K氏との初めての打ち合わせ。いわば論文形式の経験のない素天堂にとっての、容赦のない口撃は、まことに身に沁みるものであった。何としても出てこない、今回のテーマを掘り下げるために、素天堂の内部をえぐる強烈なパンチで、たしかにボロボロになったけれど、やっと、今回のテーマの方向性が見えてきた。一旦組み上げかけたものを。改造するために行う、ブレーン・ストーミングという作業が、大変なものだと聞いていたけれど、実際には多分、まだまだ生やさしいものにはちがいないかもしれないけれど、貴重で、面白い経験であった。