真っ只中

只今午前5時。夜半から4時ごろまで収まっていた風雨がまた、活発に動き出した。ここら辺もやっぱり東海地方の仲間だと安心する。先ほど済ませた民宿の食事中、床の間に、穴のあいたオブジェのような木の幹のスライス片がある。K氏が、興味を持って覗きに行ったらこの近辺の神社のご神木であった木が、伊勢湾台風で倒れたものを、別けたものだそうだ。今吹き荒れ始めた今回の台風、一体何本のご神木の末期を促すことになるのだろうか。
昨日は、予定を変更して最終日に予定していた、名古屋市美術館を訪ねた。「躍動する魂のきらめき ―日本の表現主義―」である。同行のK氏が見終わった後、浮かぬ顔をしているのが不思議なくらい、充実した展観だった。訊いたら楽しみにしていた何点かの作品が展示換えのために、見られなかったのだそうだ。自分の興味の対象だった「建築関係」の充実振りが凄かったので、あまり同情して上げられなかったのが、申し訳なかった。
雨も結構降っていたので、そのまま、本日の逗留地犬山に向かうことにしたのだが、初めてに近い名鉄の乗り場の複雑さに戸惑いながら、高校生と買い物帰りのおばさんたちに混じって何とか犬山までたどり着いた。実際の民宿は隣の駅だということだったが、ホーム表示が何しろわかりにくく(というより、案内もなしに、良く来たものだと思うが)アタフタしながら犬山遊園に到着した。駅から見える民宿にたどり着く前に、小さな出来事もあったが、何とか、こうやって、窓の外の大騒動を聞きながら、日記を更新できるのは、K氏のおかげである。
だだっ広い食堂での晩餐は、定番の鮎の塩焼きを中心に、もう一つの東海の定番、エビフライ。お造り三点盛り、牛と白菜の煮付けと盛りだくさん。満足の一日でありました。それにしても、この台風は、伊勢湾台風並みの規模だそうである。こわいこわい。