あなたの持っているのはどっちかな?


『黒死館逍遙』第十二号が届きました。今号はシリーズ最後と言うことで、前説において現在流通している『黒死館本』、創元推理文庫教養文庫のテキストの比較に踏み込んでいます。
一時期語彙について、「黒死館ネット」で噛み合わない議論が見受けられたこともありましたが、その原因である教養文庫版の本文校訂について、素天堂の経験からまとめてみました。
また、「黒死館」の内部で最も重い影響を持った、「ウイチグス呪法典」とシルヴェスター二世についての考証とエピソードの紹介、作中で繰り広げられる民俗伝承の語彙がどこから来たのか、その源流を辿ってみました。
例によって、Pの叱咤の嵐の中、やっとの思いでひねり出した新刊ですが、見つけた資料の復刻と西欧中世の魔法伝説、辛気くさそうですが、結構楽しい内容になっています。
冬コミ中日、十二月三十日。西え−21aで発売開始です。どうか、皆様、お誘い合わせの上、多数ご訪問下さい。関係者一同お待ち致しております。