その一日


前日の書き込みの後、起きてきたK氏に話す。ホッとしながら一息ついて、K氏が出かけた後、懸案だった三重県美術館に図録の問い合わせと発注をする。帰ってきたK氏と前から楽しみにしていた今和次郎 採集講義 展 | 汐留ミュージアム | Panasonicに出かける。充実した愉しい展観を満喫し、向かいの銀座側に出、黒川紀章の初期作品「中銀マンシオン」を観賞しつつ、銀座三丁目の奥村書店に向かう。ノンビリと銀座を横切ってまたまたK氏に昔話を浴びせかける素であった。
すっかり昨日が休日であることを忘れていた素天堂は、店先でシャッターが閉まっているのにびっくり。奥で明かりがついているので、以前のことを思い出す。携帯からお店に電話して、快くシャッターを開けて頂いた。それから、三時間お仕事を中断したご主人と夫婦で大騒ぎ。何冊かの本を抱えて五時過ぎに退出、お店の外まで送って頂いた。
美術展と古くからのお付き合いのお店での半日を過ごし、ちょっと落ち着きたい気持ちで夕食の場を捜す。この間、松屋古書市の帰りに見つけたそばとお酒の店が感じがよかったので、結局そこをめざす。「石川屋」は、そばのおいしいお店だったから、安心していけた。夜は初めてだったが、頼んだ肴がどれもおいしかったので、最後のかき揚げの大きさと蕎麦のおいしさで満腹になってお店を出ることができた。人生の切り替え点となる最初の日が、最高の日となったのであった。