さて、MYSCON11である。

四年ぶりの開催ということで、満を持して早めに外出、恒例の入場前の本屋さん巡りを敢行する。前回以来何度かこのあたりを見ているが、悲しい様変わりに溜息をつくことしばしばだった東大前だが、鳳明館入り口の路次を過ぎて、新しいタイプのお店本六が開店していた。間違いなく棚の並びに意志の感じられる楽しい本屋さんだった。ニコニコしながら森川別館の玄関に入ると、受付が代替わりしていた。スタッフの皆さんに挨拶すると、申し込んでもいないのに、同人誌販売コーナーを勧められ、こっそり持って来た既刊本をもって会場に並ばせて頂く。売れるはずもないと思っていたのだが、お仲間のKu氏が二冊お買い上げ頂いて、胸をなで下ろす。
五時半になって、代表shakaさんのMCで開会挨拶による正式開会。続いて本日のイヴェント情報を立案者、担当者からの紹介があって、そのまま全体企画「森川別館からの脱出」がはじまる。出席者を五チームに分け、素天堂のグループには。作家北山氏が加わった。封筒に入った問題は五問、数字探し、クロスワード、文字組パズルなど、呆然とする素天堂を尻目に、北山氏を始めどんどん問題を解きながら先に進んでいった。一段階目、別室への指示は解けたが、第二段階がミステリー本をヒントにした結構いい問題で、なかなか問題の方向が掴めないまま、タイム・アップになってしまった。実際解決出来たチームもあり、いい問題であったと思う。
模範解答のあと缶ビールで乾杯のあと、食事を兼ねた休憩時間に入った。自分は買ってきた軽食をビールで流し込む。広間の真ん中で小さな古本オークション。なかなか凝った品揃えだったが、久しぶりということもあって地味に終わってしまったのが残念だった。大広間に再集合して、個別イヴェント、一つは山風の「妖異金瓶梅」だったが、もう、忘れる位昔に読んだだけなので、今回はパス。北山さん提唱の「シャーロイド(仮)をつくろう」に出席を決めた。
会場にはもう一杯の参加者で、入場時に各自トランプのカードを受け取るのだが、それが重要なアイテムだった。既に北山さんが手製の設計図をパネルにして、アシスタントがshakaさん。他にも濃い参加者さんが犇めくなか、カードでランダムに指名された参加者が、ヴァーチャル探偵の設定を埋める形で進行した。目茶苦茶凄い設定が、よってたかってというのが正しい、きれいな混沌のなかで生まれた新キャラクター「森澄コン」君の今後の活躍を期待したい。
新生命の登場をことほぎつつ、次の目標「講談社ノベルスを中心に個人的に一番面白かった新本格をまったりゆるく語り合ってみたら意外と面白いことがあるかもしれない企画」に参加。フクさん渾身の講談社ノベルズリストを中心に全体と、さらに新本格の歴史も含めて濃ーいコメントが続き、結局十二時過ぎまでタイトル通り、まったりとした雰囲気のなかで終了しました。今まで単行本だと思い込んでいた宇神幸男「ヴァルハラ城の悪魔」が、ノベルズオリジナルだったという大収穫がなによりだった。
十二時を大分廻っていたのでもう今日はおしまい。
朝六時過ぎに起きたが、まだ、頭はボンヤリのまま、寝ぼけ眼でshakaさん始めスタッフの挨拶を聞き解散となった。
確かに今回は、間もあっていみじくも言葉に出た「同窓会」になったかもしれないが、これから少しずつ新人さんを増やしながら、MYSCON12といわず、20でも30でも続いて欲しいものだ。ロートルロートルなりに協力は惜しまないつもりです。
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