上野公園は久し振り

お誘いをうけたので、ある方の主催するお花見オフに参加。素天堂にしては珍しい2週続いてのイヴェントである。場所が上野なので不忍池の方も見たいとK君と早めに家を出る。大江戸線上野御徒町で降りて、湯島側にでる。広小路裏の怪しい区画を通りすぎて(女性連れでは歩きにくいなぁ)、水上音楽堂前の信号にでる。あんまりうまくない演奏を聴きながら公園内にはいると骨董市開催中。「本もあるといいなあ」などと話していると、最初の店で発見、すごくきれいな「万国戦史」シリーズが何冊か見える。もしやと思って確認するとありましたよ。「三十年戦史」が。一回は握ったものの、国会図書館http://kindai.ndl.go.jp/cgi-bin/img/BIBibDetail.cgiで参照出来るし、ハートの「グスタフ・アドルフ伝」については、プヒプヒさんの考証があるし、でパス。ああいう蚤の市風の出店に置いてある本はなぜか、素天堂の思惑よりちょっと高めなのが多いのだ。えらい人通りをかわしながら、結構でている出店を冷やかしながら歩いてゆくと、最後に近い方で汚れた和綴じ本の積んである店が。どうせ大したことはないと思っていたのだが、中に一冊表紙の取れた木版挿画入りの薄い本で「文部省版 具氏博物学巻四」とある。どう考えても精確とは言い難いチャーミングな挿絵を気に入って、購入。まだ時間があるので雑踏の中を公園を横切り、大改装した上野駅の上を横断して「まんがの森」を覗く。「新装版 喜劇新思想大系」やみなもとたろう本を横目に、店を出てガード下まで来ると、K君が向かい側に「古本市」の旗をめざとく発見。あの辺も人の流れが変わって、修学旅行生相手の商売が成り立たなくなってしまって京成上野駅の周辺も様変わりだ。「上野には(古本屋は)ないっていったじゃない」という言葉をかけられながら、映画館の間を縫うように下へ降りてその会場へ入る。期待はしていなかったのだが、思ったより変な本がありそうで、じっくり見ているうちに約束の時間が近づく。K君が見つけてくれた今江祥智写楽暗殺」を買い込んで、待ち合わせの公園口へ、なんともう皆さんお揃い。結局一番遅かったわけです。初対面の人が多いK君を紹介してから、公園の桜通を広小路方面へ向かう。途中でおカマさんの花見などという珍品をみながら、人混みに紛れて迷子になりそうになりながら、公園下へ。駅前を抜けてお目当ての会場へ到着。メンバーの一人の近著ばなしや。ミステリ関係の濃ーい話に盛り上がった素天堂は、ちょっと飲み過ぎでありました。楽しかったです。2軒目のお店ではもう甘いものとコーヒーだったかな(もう記憶が定かではありません)。K君にたしなめられながら、何とか醜態も見せず、皆様とお別れができました。同席の皆様、有難うございました。