かけ出しオペレータの記 「最後の審判の巨匠」ファンブック表紙顛末

なまじっか旧職場で、「イラストレーター」などという悪魔のソフトに触っていたことを、口走ってしまったのが地獄の釜の蓋開けであった。
「じゃあ、今度表紙を造ってみてくれる?」という甘い言葉に、「どうせ素人さんの遊びのつきあいなんだから」と二つ返事で引き受けたのが甘かった。そのアートディレクターは、時間がないからとか資料がないからとかの逃げをいっさい認めてくれません。なけなしの資料なんだから“こんなもんでいいんじゃないか”を許してくれないのです。執念がイメージにぴったり合った画像を選びだすのです。
さらにみずからの修羅場にも拘わらず、執拗に叱咤の鞭が、容赦なくかけ出しオペの背を打ちます。ちょっとレイアウト的に問題などあろうものなら、現物チェックが入ります。プリントアウトして、センター出しをして、ミリ単位の指示が入ってきます。その上このかけ出しオペがいい加減な保存作業をするものだから、どのデータが最良の、最新の上がりかがわからなくなって、さらにアートディレクターの怒りを増幅させるのです。かけ出しオペの脂汗となけなしの涙を振り絞って、そんな作業の後で、「よし」のお言葉を頂くと、今回のような表紙が出来上がるのです。どうか現物をコミケでご覧の皆様、そこではあのアートディレクターのアイデアと、ぶきっちょなオペレーターのマウスの乱れのあとを、どうかご覧頂きたい。
なぜだか、画像がアップできません。http://d.hatena.ne.jp/puhipuhi/
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