sutendo2008-04-04

いつもその人の日記を心待ちにしていた。
日々、刻々の肉声では見えてこないその人の謎が、秘められていたから。
会話ではふくよかなヴェールで覆い隠される、たった皮一枚の内側がいつもコッソリと、だけども、しっかりと現れていたから。知り合った最初から、その人の文章を読むのが好きだった。その人は、オブラートに幾重にもくるんでいるように言ったけれども、いつでもその中には、その人を読み解く鍵が納められているのがかすかに見えていた。
凡庸な理解力では、描かれた内容の半分もわかりはしなかったが、そのオブラートの内側に潜められていた謎を探すのが楽しかった。いや、今でも楽しい。
だから、その日録の再開は、うれしかった。