これは懐かしい!

K氏がいつも買い物をしている本八幡スーパーマーケットで、オーストラリアでは、コアラもミカンを食べるのか、コアラのイラスト入りのミカンを買ってきた。遅い晩飯のデザートで出されたのだが、実と皮がしっかりしていて剥き甲斐があり、中の袋も厚めである。しかも袋を小分けすると結構種がある。香もよく酸味は少ないが、味に結構ばらつきがあるようで、はずれると甘みも薄いのでちょっとがっかりする(最初に選んだのがそうだった)。なんだか、そのばらつきさえ、子供の頃食べた「愛媛ミカン」を思い出す。関東に暮らす自分たちにとっては、ミカンといえば酸味の勝った「温州ミカン」で、粒が大きく甘い「愛媛ミカン」はちょっと贅沢な果物だった。

K氏はどうも値段で買ったらしいが、その食感と、(ある種の)食べにくさが、大昔のミカンを思わせ、結構楽しんだ。今のご時世は、品種改良とホルモン注入で、極限まで食べやすく(ミカンのみならず、柿もスイカも種なしばかり)、味を強調した物が多いが、久しぶりに食べてみると、固い袋に入った種がわずらわしくも、いとおしい。今のこの国ではこんな本卦帰りも、外国産でなければ味わえないようになっているのだな。