バレエ・リュスの新しい世紀

シャトレ座でディアギレフがパリっ子の度肝を抜いてから、もう、百年たってしまったそうだ。そんな日にネット上で途轍もない連載が始まった。『バレエ・リュスと日本人たち Ballets Russes et les japonais 』、素天堂が敬愛する数少ない書店の一つである、青山の日月堂さんのサイトである。
そのお店へ行けばいつでも楽しい気分にさせてくれるお店などというものがそう何軒もあるものではない。そのグレードの高さは、今までも幾度かこの日記で取り上げているお店の中でもピカ一と言っていいかもしれない。お店は小さいし、開店日は不定期だけど、充実した〈夢の宝箱〉のようなお店である。
そこの重要なお客様(だろうと思う)のお一人、沼辺信一さんが描く、日本人とバレエ・リュスの結構深い繋がりについての渾身のエッセイである。ちょっと好き程度の素天堂とは比べものにならないバレエ・リュス研究家のお一人でもある、沼辺氏と日月堂佐藤さんの絶妙のコンビネーションをこれからずっと楽しませて頂こうと思う。ディアギレフ没後七十年を超えてまだまだ、この極東の島国でもニジンスキーやパブロヴァは生きているのを実感させてもらえる。画像もタップリ、資料としても空前絶後である。ご覧いただければ、この形容が大げさではないことがわかって頂けるだろう。