古本神降臨

ギャーッ! 数年振りの南部遊古会初日午前中。一階駐車スペースで、狂喜の血風が吹き荒れた。
普段お目にかかれないような本がゴッソリと居並ぶ棚。手に取る本が次々に手に貼りつく。何よりうれしかったのは、永らく幻だった『マンク』の初訳本『ロザリオ』僧レウイス著水上齋訳の再刊本。国民文庫メレディス『我意の人エゴイスト』平田禿木訳上下、三菱村の回顧本『丸の内今と昔』、三笠書房リルケ全集五『風景画論』谷友幸訳、丸善版霊智学的建築論『形象芸術之要諦』ブラグドン 小室信蔵訳。ほかにも、箱がなかったり、若干束がゆるんだり、古い文庫で既読のものも含まれるが、二十冊近い収穫に、体が震える。
二階はチラッと流すだけにしようと思ったのに、入り口付近に『南北』のバックナンバーが創刊号からずらりと。心を落ち着け、目次を確認して、高橋睦郎、竹内健の掲載号だけ選ぶ。それでも五冊。
本来なら、家の片づけと紙もの清算で大忙しの真っ最中なのに、こんな機会はもう二度と無いかもしれないとニコニコしているので、段ボールをまた増やしたと言いながら、届いた本の山を見てK氏は苦笑いである。さっさと宿題の『ガストン・ド・ラトゥール』を読み終わらなければならないのだが、先週、今週と出歩くことが多くて進まない。さらに連休二日目、K氏の提案で、出かけることになるのだが、それについては、日を改めて。