神保町・家常茶飯と新刊のお仕事

半年前には夢でしかなかった神保町への日参が、可能となり、ちょっと前なら大声で天使の降臨を謳わなければならないような書が、日々食卓の話題となる。とはいえ、ありふれた本読みにすぎない自分にとっては、やっぱり夢のような状態が続いているのだ。
退勤時にほぼ毎日神保町を散策、行きたい店の店頭をひやかす。行く気もないとかいいながら、古本祭りの屋台を後半の四日間を皆勤する。出掛ければ普段見ることの出来ないお店の屋台から、三冊四冊と手に張り付く本を持って帰ることになる。置き場所も考えず、読む時間もないくせに、こうやって手にできたのが嬉しいというだけで、又、本が増えてゆく。これは資料だからという言い逃れで。さらに、ネット上で「これはどうだ」と今までだったら手も出せなかったような建築関係の根本資料が届く。
またもや、年末のコミック・マーケットに向けて浮世離れした題材と向きあわなければならない時に、それに輪を掛けるような本が手許に集まってくるのだ。なにしろ、虫太郎が名前を挙げただけの「アナトール・ルブラ」の『ブルトン伝説学』がブルターニュ 死の伝承で参照できて、DVDに納められた、前世紀初頭の『BRITANNICA 1911』を牽くという、夢の作業の最中なのである。そこにオカルティズムの基本ともいえる『グリモワール』本

世界で最も危険な書物―グリモワールの歴史

世界で最も危険な書物―グリモワールの歴史

が加わったのだから、なんとか、悪魔を召喚、念願成就といきたいものである。