神保町で丸一日

数年ぶりに神保町をほぼ制覇。小川町で降りて須田町よりにポツンとある澤口書店から源喜堂経由、小宮山のガレージセールから、専修大学前小川書籍で折り返してまた三省堂裏古書モールまで、店頭の平台を中心に捜し物で一日が暮れた。その後は恒例の講義に出席。午後二時から十一時半まで、九時間半は新記録かも知れない。目的の一部は最初に入ったお店で、思ったより安く手に入ったので、幸先よしと思いきや、もう一冊が結局七時過ぎまで探し回った挙げ句、入手できなかった。一時期は、店頭でいやというほど見ていた本なので高をくくっていて、痛い目を見たというわけ。とはいえ自分的には、未読のグランド・フェンウィックシリーズの最終巻『小鼠油田を掘りあてる』などを入手。まずまずの戦果であったといえる。
空腹を終点の三崎町「いもや」の豚カツで宥め、もう一つの目的地に向かう。ポーの「the masque of the red death」集中講義、わからないながら必死について行く。でも面白い。
 ハリー・クラーク
終了後は近所の「さくら水産」でいつもの通り歓談。とにかく肴が佳くなってお酒が美味しいとグループ全員が一致。店員さんとも話が弾んで、結局閉店まで。Tさんが珍しくほろ酔いになって楽しかった。
帰宅したものの寝付かれず、腹も減っていないのにコンビニに行ったり、携帯を弄ったり結局三時近くまで起きていた。
朝起きて最初に自分のblogを開いてみるのが最近の習慣なのだが、リンクを見ると「皇帝に捧げる乳歯」が上がってきている。大好きな作品で自分も取り上げたことがあるのは承知していたので、リンク先を覗いてみると、真っ先にwikipedia「世紀末ウィーン世紀末ウィーン - Wikipedia」がヒットしている。そんな項目まであるのかと開いてみたら<フリッツ・フォン・ヘルツマノフスキー=オルランド(1877年 - 1954年)は『皇帝に捧げる乳歯』(1927年)や『薔薇生籬に絡めとられた駑馬』など奇天烈で破天荒な作品で話題を集めた。>
とある。英語版やドイツ語版には彼の記述はなく、日本版だけのようだ。記事は池内紀訳の翻訳本の題名と原題の直訳であって、同じ作品を並べてはいけないと思って調べてみたら、どうやら元凶は自分が書いたこれのようだ。
一応、原題と邦訳題を並べたつもりだったのだが、この描き方では確かに別の作品と誤解されてもしたなかったかも知れない。付け焼き刃のパッチワークのと、弁解するのも申し訳ないのだが、出来れば訂正して貰えないだろうか。