ヤフオクの恩恵?

大分前に、素天堂の個人誌『黒死館逍遙』三号までがヤフオクに出品され、指し値が千五百円という高価にも拘わらず落札するのを、はたで見ながら切歯扼腕したことがあった。まだ、品切れどころか在庫の山に悲鳴を上げていた頃だったから、落札者の方に直接連絡したいくらいだった。
それと同じことが、散々満ちる・絹山絹子氏の『眼鏡文人 特集小栗虫太郎 ノリハゼクマ編』で、ついさっき起きた。しかも、複数の落札者で競り合って千円を超える高値で終了した。
現物は改訂前の初版である。大幅に読みやすく修正した改訂版は、当幻稚園扱いでのロングセラーとはいえ、まだまだ在庫豊富なのである。

自分でも経験あるからあまりエラそうなことは言えないが、出品物に目が眩んで思わぬ高値で掴んでしまうことが、往々にあり得る。できたらまず、書名で検索をお掛け頂いたらと思う。「眼鏡文人 特集小栗虫太郎」で試してみたら、当幻稚園の通販ページが最初にヒットしているのだ。
出品者も真面目な業者さんのようで、自分でも応札したいような珍品を数多く出品なさっており、その中での評価は当方としては光栄の至りにはちがいないが。競り負けた方は肩を落とさず、ぜひこちらをご訪問頂きたいと切に願う。