戦前の映画とジャズに酔う

最近は、情報の的確さと早さでtwittermixiなどのSNSというシステムのお世話になり放しだ。今回も池袋コミュニティカレッジの講習会を聴講してきました。ゲスト会は飛び入り聴講可能だそうでこれはありがたいシステムです。
「喜劇と映画」という連続講義なのですが今回は、第二回「ジャズと映画」で戦前の音楽界におけるモダニズムを映画の方面から検証する会でした。瀬川昌久さんはしゃべりも記憶も正確で、謦咳に接することができて大興奮。講師の方々のお姿はこちら.
御著書の『ジャズで踊って』にサインを頂くこともできました。
エノケン、ロッパを中心に戦前のジャズシーンがどれだけ溌剌としていたか、如何に大衆的に受け入れられていたかを、目の当たりにできた貴重な二時間で、本当にアッという間でした。途中、休憩時間も佐藤さんと瀬川さんのお話が愉しく、席を立つ人もないくらいでした。その充実、発展したジャズが敵性音楽と言うことで、規制、排除されながらもしぶとく生きていく様を眼にして、息を呑みました。それにしても、櫻井潔のタンゴ・ヴァイオリンは最高だった。
往時を知るはずのロートルが、資料がない、映像がないと、散逸する資料を傍観して手をこまねいているうちに、若い世代の方が積極的に発掘、発表してくださるのは、嬉しいけれども、恥ずかしいことだと思わなければならないだろう。恥ずかしいけれども、買って聞くという消極的な形で、それらの方の労苦に報いる必要がある。
講座「喜劇と映画」次回は七月二十八日、「監督 齋藤寅次郎」を中心に吉本芸人とアチャラカ喜劇の系譜を辿る会。ハマの歌の上手なだけのこましゃくれた少女を、全国区の人気者「美空ひばり」に育て上げた、功労者でもある齋藤とあきれたぼういずの紹介は、貴重なものになりそうだ。