2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

まぼろし二題

夏のコミケが終わって、一息、例年楽しみにしている東急東横店の「古書市」。今年も、例年より件数は絞られたものの、十分すぎる成果だった。日本オリベッティの広報誌『SPAZIO』の創刊から四冊を手始めに、虫太郎が『黒死館』作中で名前を挙げた本が、今の…

クセジュと比較とは!

ここにも書いたけれども、白水社の「文庫クセジュ」は、何かを知りたいと思った時の素天堂にとって、高校時代からの大切なパートナー(偉そうに)だった。そこに手際よく詰め込まれた全ての事象の書き手は、いつでも、素天堂の水先案内をしてくれる大先達の…

総毛立つ臨界量を体験する コミックマーケット78

とにかく暑かった。熱かったと書きたいくらいの熱量であった。そのうえ、某分野での異常な読者の増殖が、八月十四日の東京ビッグサイトを埋め尽くした。彼らは、目標が達成できなかったにしても反撥することなく、お手本にしたいくらい従順だったし、統御す…

コミックマーケット78に出品します

入稿のゴタゴタに紛れて、告知がおくれてしまいましたが、8月14日(土)に参加します。 なんとか『黒死館逍遙 第十一号』が新刊に間に合いました。 黒死館庭園術 または不毛の研究 前説 / 序章 呪咀の淵源 「黒死館」の建築者 ディグスビイ 一、赭土褐砂…

Kokushikan Open Canpus

通勤の車内で見かける大学の告知広告。 この車額を見てドキッとするのは、日本中で素天堂唯一人だと思う。東京近県ではみなさんご存じの、世田谷にある学校なのだが、素天堂が現在の作業を始めて以来、いつも目の前のモニターに現れるのがこの校名だった。オ…

真夜中の『麗猫伝説』

一ヶ月あまりの大格闘。と言っても、実際は自分の中の混沌と錯雑を自分で処理できずに、K氏の必死の舵取りでやっと漕ぎつけた新刊の送稿だった。やっとすんだ開放感から夜更かし。 露西亜・アヴァンギャルド映画の上映会からK氏が持ち帰った「化け猫映画上映…