2013-01-01から1年間の記事一覧

一箱古本市出展 目録

四月二十七日(土)第十五回不忍ブックストリート一箱古本市に出展いたします。 今回の大家さんは、「特別養護老人ホーム谷中」です。今回も新旧、硬軟こき混ぜて、必死の思いで選択いたしました。 そんな出展目録は以下の通りでございます。 ★文庫★淫獣の幻…

一箱古本市 LIBRE TONSURE 御来店ありがとうございました

お陰さまで、沢山のお買い上げを頂きました。 これを励みに来年も参加させて頂きたいと思います。 スタッフの皆様、同じグループの店主の皆様、ありがとうございました。

一段落 ちょっと内輪のことですが

昨年初冬から始めていた某氏邸の片付け、箱詰め作業。年が変わってからも数人で地道に続けていたが、なんとか今月四日には終了した。 平行していろいろ模索されてきた撤収先も、関係者諸氏の尽力で関東圏内にまとめて納められる場所を決めて頂けた。 それに…

お久しぶりの南部古書会館 第三十四回本の散歩展から

大阪の荷も解いていないのに、今日は五反田へ出張。どうしても気になる出展品があったので。日記を調べてみたらほぼ二年ぶりのことだったが、やっぱり、南部ガレージの底力、またもや十冊近くが手に貼り付いてきた。 中世関係の資料、メレジュコフスキーの『…

第十六回文学フリマin大阪(中百舌鳥)大盛況

二日間の大阪古本、近代建築巡りをすませて、いよいよメインテーマの堺市産業振興センター「文学フリマin大阪」である。買い込んだ古書をまとめて発送し、地下鉄で中百舌鳥へ向かう。地下鉄を出ると思ったより近くに会場があって、早めのサークル開場だった…

『馬のくしゃみ』とちょい寒の大阪 まずは古本行脚から

「歌舞伎そば」の愚痴からはや1週間。その間にいろいろなことがあった。 意外な発見に驚いた英文学者金子健二の著作で参照先だった『馬のくしゃみ』がなんとヤフオクで出品されていて、なんの競争もなく落札出来てしまった。 どんな英文学エッセイかと思っ…

新しい歌舞伎座から歌舞伎蕎麦が消えた件

明け方の雨が上がって、日も射してきた。と言うことで、ご無沙汰の銀座奥村書店を訪問することにした。月が変わって喧しい新・歌舞伎座周辺も気になっていた。 そこへ行くのに使うのは錦糸町発、森下、人形町、日本橋兜町と経由する「築地駅」行きという、お…

『北歐の海賊と英國文明』金子健二 研究社出版 1927年

先日某P氏と、某所の帰り、某イタトマで雑談の際、持ちかけた疑問。どうして、十八世紀英国という特殊な場所で忽然と〈ゴシック・ロマンス〉という、文学上の鬼っ子が出現したのか。欧州の西北、ポツンと浮かんだ離れ島に持ち上がった、中世への先祖返りが何…

こんな情報が

アマゾンのラインナップに、ファイロ・ヴァンスのシリーズがあるとご教示頂いたが、絵で見ておおよそ見当のつく「グリーン家」と違い、台詞が重要な要素の「僧正」は、字幕無しはきついなあ。当然「カナリア」と「グリーン家」のパラマウント制作分入ってな…

「グリーン家の惨劇」1929日本公開 初見

名前だけは知っていたヴァン・ダイン作品の映画化版。 The Greene Murder Case 1929: http://youtu.be/q7EgaC1DV64 @youtube 内容はともかく、グリーン家の佇まいだけでも見ておきたかったのだが、それがやっと叶った訳である。また、平林初之輔訳の邦題が『…

桜・アエリータ・ピアノ

いつものように重い素天堂の尻をK氏に持ち上げてもらって、二度目のUPLINK、ロシアン・カルト特集上映へ。 整理券を受け取って、時間つぶしに代々木公園で花見。曇り気味ながら暖かいお彼岸の日で、桜の木の下は死体ならぬ酔漢で埋まっている。急な開花で高…

えびすにたぬき

久しぶりにK氏が出掛けているので、ちょっと集中的に内職をしていた。十一時過ぎ一段落ついたので酒を出し、twitterを始めるとこんな記事がTLに転載されていた。 おしゃれな地域のお洒落な場所に現れたたぬき氏に一人大笑いしていると、K氏が帰宅したので早…

発見 奥村書店の昔話

リンク先を確認していると、こんな新しいリンクを発見。銀座の古書店、新生堂奥村書店さんの紹介。言及したいくつかのブログ記事の中にこんな記事があった。「夜店から始まった銀座の古本屋」1940年代銀座の貴重な証言である。

寝ていた蛙が起きるとき

三月半ばの夏日とやら、寒暖の激しい、妙な陽気が当地の亜熱帯化を告げる頃、別な虫が動きだす。 あの本この本をチラ見しながら、モゾモゾ蠢いていたあの虫だ。「あんなに辛い思いをまたしたいの」ということばを、苦笑いで受けつつ、また、「あんなに辛い思…

ルマ・カラーインクと日本画顔料の魔術  桃苗さんとリュリュのこと

お隣町森下にある文化センター「田河水泡・のらくろ館」で開催中の、「おおやちきの世界展」 関連イヴェント「『りぼん』と『ぶ〜け』とその時代〜超絶美麗な少女マンガたち」と題した松苗あけみさんをメインに、藤本由香里さんの進行によるトークショーを聴…

パスティーシュの妙に酔う

特集「シャーロック」とそのライヴァルたち。全編読了。 北原尚彦「ジョン、全裸連盟へ行く」、読み進めるも、一切のクスグリもなく、聖典(この場合はBBCドラマ)準拠の体で粛々と語られる物語は、たまに聖典が顔を出すにしても、一切笑いを起こさせる要素…

今月の赤い鰯 ホームズかシャーロックか

ここのところ、新刊書店に縁がなくなって久しいのだけれど、昨日、久しぶりに渋谷の大きい本屋を三軒ハシゴした(と書いたところで大盛堂にいってなかったのを思いだした。少年期の自分にはあそこは、聖地だったのに)。世田谷からの東急バスの終点、渋谷駅…

某氏と引き分け

持っている本が同じ版かどうかの、ゲームをオスカー・パニッツァでやった。到着も早々に鞄から取り出したのはまさしく、復刻された一九九一年版のもので引き分け。購入金額で辛うじて、素天堂が勝ちました。五時間を越えるコンクラーヴェは、突如炸裂した店…

神戸で満喫したのは美しいモダン建築ばかりではなかった。

訪問のたびに、いつも楽しみにしているのは、K氏が案内してくれる、東京とは違った個性の周辺の古本屋さん巡りだ。今回は初めて一人旅を経験したが、それもやっぱり古本がらみになっていた。 初日の大阪では、阪急古書の街で南江二郎の『人形劇の研究』。ゴ…

チョイ古建築神戸逍遙02

三日目、十一日は、やっと朝からK氏と統一行動。今日は目標があった。 まず、須磨寺へ向かい、K氏の実家の墓参へ。関東に住む東夷には思いもつかぬ歴史の重みを感じながら境内の墓地へ伺い墓石を掃除、内心の気がかりの一つをここで晴らす。境内の裏から須磨…

チョイ古神戸逍遙01

K氏がお父さんの法事に帰郷するということで、相乗りして三連休がらみで神戸近辺の未見の洋館と古書店巡りを敢行してきた。 まず初日九日は、「阪急梅田古書の街」初体験。十軒あまりの個性的な古本屋さんが集まった本好きにはたまらない施設だが、入り口の…

森川町の裏道で。「東日本大震災に学ぶ〈2〉」in 求道会館

サイレント映画の伴奏で活躍されるピアニスト柳下美恵さんの告知からだという、最近古い映画に嵌まっているK氏のTLで知ったこのイヴェント。勤務事情で参加できない、K氏の代わりに参加してきました。内容はともかく、関西建築界の巨人武田五一、初期の設計…

サライはいない、では血を吸うフランシーヌは

写真があって文が醸されるのか、文によって写真が生まれるのか、全ての作品で文と写真が絡みあう、絶妙のコンビネーション。裁ち落としでページを覆う、醒めたイメージは若干センチメンタルな地の文を切り裂いて、写真が文に阿ることもなく、独自の空気感が…

サライはいない 『ホテル・メランコリア』篠田真由美

某氏邸のかたづけを終えて玄関を開けたら、最近は自粛しているはずの、書籍小包が届いている。 K氏も、「またか」と思ったらしいが、なんとうれしいことに、篠田真由美さんの新刊だった。ホテル・メランコリア作者: 篠田真由美出版社/メーカー: PHP研究所発…

旧約と新約との歴史的な転換点が、サロメの時代だった。

それはわかるが、しかし、歴史劇としてみるなどという必要がこの題材に必要なのか。しかも、最も重要なテーマである「つれなき美女」としてのサロメの残酷さは、影も形もなかった。 母の行状をあげつらい、けなすヨハネを憎み、母の命令で首伐られたヨハネの…

踊る少女に魅せられて サロメ諸相

ご多分に漏れず、その少女に出逢ったのはユイスマンス『さかしま』なのだった。生意気な高校生は、第一回配本だった『大伽藍』で桃源社版「世界異端の文学シリーズ」の存在を知って、それまで高価で入手できなかった『さかしま』を読むことができた。 『大伽…

『ヨカナーン』よ、ヨカナーン。そなたは何故ヨカナーンなのか

Nazimova SALOME 終日、目一杯『サロメ』三昧。ナジモヴァものと『ケン・ラッセルのサロメ』で。 『ダクダク 二号』新刊作業中、古い映画の女優さんが気になった。今回所収の田中香涯の記事中に添えられたものだった。変態女性の見本とされた『サロメ』映画…

妖夢ってなんだ ?

資料以外の読書は、本当に久しぶり。最近は青い鳥の囀りに引きずられて、空き時間をすっかり取られてしまっている。やっとのんびりできる機会ができたからと、枕元の積ん読本から宇能鴻一郎『伯爵令嬢の妖夢』を選んで終日読みふけった。用務から戻ったK氏に…

通販準備ととのいました。

2013年、年も明けて、K氏がお洒落で使いやすいように「古代時計室」リニューアル進行中です。 山ほどのコンテンツに七転八倒中ですが、取りあえず、お約束の通販はアクセス可能ですので、早速左側のリンクボタンから、アクセスしてみて下さい。 新刊は『ダク…

262345の日

昨年は、最後の日記でも書いた通り妙に充実した一年だったが、今年はどうだろうか。先日、西荻盛林堂さんへ伺った折にも、ご主人の出されたミステリアス文庫『アルベール・サマン名訳集成』と偶然持ち込まれた、白水社版のピエール・ルイスの『ビリティスの…